明日夏の極真空手道

小学1年生から空手を始め、週3~4回のペースで稽古に通っていましたが、半年程過ぎた頃から組手をやった日は必ず泣くようになり、「痛いからヤダ」、「怖いからヤダ」と言い、組手恐怖症になってしまいました。

学年が上がって行けば解消されて行くだろうと思いましたが、中々の頑固者で、ずいぶん先生達に苦労をかけてしまいました。

気付けば4年以上経過していました。 その間に試合にでたのは1回ポッキリ!4年生の時でした、大勢のギャラリー

の前で初試合、緊張するのは当たり前ですが、相手に対して怯えているのが見え見えでした。

当然、1回戦負けです。本人も“このまま空手を続けていても意味がない”と思い始めていました。

でも組手以外の稽古は好きで辞めたくないと言っていたので、「弱いから辞めろ!なんて誰も言わないヨ、好きなら辞める事ないヨ」と励まし続けて早2年、既に6年生になっていました。

この頃、同じ6年生の華ちゃんとお互いライバル意識を持ったのか、とても仲良くなり「演武会で組手をやろう」と誘われ、勢いでOKの返事をしてしまい、後には引けない状態になり、あれだけ怖がっていた組手に少しづつ取り組む様になったのです。

そして組手の稽古でも先生に褒められた日は嬉しそうに話す事が多くなり、勇気が出てきたのか、人生二度目の試合に挑む決心をしました。

それからは組手の稽古にも積極的に出るようになりましたが、泣いて帰る日も少なくありませんでした。

そうしているうちに試合当日です。

結果はまたしても一回戦負け、悔し泣きをしていました。

それを観た私は言いました、『明日夏が本気で組手の練習をしたのは、ほんの数ヶ月でしょ!悔しいと思ったのなら、ここから組手を頑張って練習してごらん、今日からが本当のスタートだよ』って!

自分の中で何かが吹っ切れたのでしょうか、「次の試合も出るから」と言い切りました。

そして自分の目標として、“一回戦突破”を目指し、人が変わったかの様に組手の稽古に励むようになりました。

泣く回数も徐々に減って行き、Aクラスにも参加し、庭で弟を相手に組手の練習をしたり、家の前の坂でダッシュや筋トレ、といった事も、大丈夫?って思うくらいにやってました。

道場では急激な成長を見せた娘に先生達も大変驚き、熱心に稽古をしてくれました。

そした三度目の試合、自分の目標をクリア出来るか、どうかの試合です。

今までは、打たれたらすぐに動きが止まってしまうのに、今回は打たれても、打たれても動きが止まりません、相手に怯む事無く攻め続け、初めての一回戦突破です。

親の方が泣きそうでした。

二回戦で負けてしまったのですが、自分の殻を破る事が出来たと思います。

…長かったです、5年半かかりました。

年が明けてからは、一般部にも参加するようになり、また泣く事もありますが、今までとは全く違います。

昇級審査も受けさせて貰えて、ウソみたいに波に乗っている所でステップアップするチャンスがまたやってきました。

小学生最後の支部内交流試合です。

今度の目標は思い切って“優勝”です。

今以上に組手の練習に精を出していました。

試合当日、初戦を突破し、決勝戦は同門対決です、今まで練習してきた事が中々出せず、延長戦になり、頭が真っ白になったそうですが、攻める事を止めず、見事優勝を勝ち取りました。

また自分の目標クリアです。

次の目標は“練習して来た事をちゃんと試合で出す事”です。

最後に、応援してくれた道場の先生や仲間達に感謝しています。

これからも よろしく お願いします。