彼らは、死んでしまったカブトムシを(ありがとう)と言って優しく包んでから処分してくれる。
〈金曜日少年部クラス〉
審査の見極め最終日とした。
数名に審査の用紙を渡せた。
〈以下、金曜日少年部2クラス目〉
フィジカルトレーニングを中心に。
【基礎体力アップデー】とした。
後半はミット稽古で仕上げの追い込み。
凄いスタミナだ。
みんなが高まれる場に。
〈金曜日一般部クラス〉
星野君、丹羽さん、大舘杏紀さん、松川恭士君、煤賀瑛心君、土屋賢太郎君、儀保結菜さん、儀保心音さんが稽古に参加した。
【キツいけど楽しい…】
笑顔で呟いていた、心音さん。
多くのメニューで、フィジカル強化をメインに。
一般部全員が2クラス連続参加となった。
丹羽さん、体力が増しているのが分かる。
女子達は更に全員が、少年部クラスからの連続参加。
杏紀さん、結菜さんが合計4クラスか…
中学生男子達も定期的に道場稽古に来るだけでも偉いとは思うし、先ずはそこがあってこそ先に進んでいける物でしかないから。
彼ら一人一人の課題が全然違う為、本当に長い目でじっくりと続けていく中でしか変われない物もやはり沢山ある。
少年部クラスまでと一般部クラスでは大きく違いがある。
学校生活とは、まるで別の部分での教育なんだと思うし、武道である訳なので完全にそういう意味でも特別な場であるという事。
道場内での先輩後輩の良い意味でのピラミッド型のヒエラルキーが出来てくる事も重要なんだと思う。
その辺りの繊細で緻密な部分での話を、稽古後には星野君にも説明をした。
迷走するのではなく、一般選手としても大会に挑んでいく事も含め、支部や道場での黒帯としての立場を理解する事で、下の後輩達をどんどん先導していけるようになって貰う事。
若手の男子達で言えば、多田君、星野君、石河君あたりにはそれを。
女子で言えば、現在高校生の大舘杏紀さんあたりにもいずれは期待している。
俺が1から100まで全てを全員に指示して、その場限りで動かすのではなく、そういう事を理解していく上級者の若手達が増えた方がより活性化されるはずだから。
緑帯以上、茶色帯、黒帯になればこそ。
極真空手の稽古や試合で積み上げてきた努力自体も生半可な物ではないからこそ、そういう物であれたら尚更良いはず。