今日、幼年部が終わると、少年部が集まる時間帯に緑帯のK君が、あまりにも塞ぎ混んだ表情で道場に来ました。
どうしたかと聞くと最初は『何でもない…』と普通を装っていましたが小林先生が話を聞き出しました。
どうやら転居先の新しい学校で嫌な事があったそうです。
最近では後輩達からの信頼も厚く、頼もしく男らしい雰囲気へと変貌を遂げているK君。
全て事情を聞きましたが、理不尽なやり取りに、腕力で喧嘩をすれば彼が強いに決まっていますが我慢して、きちんと口で言い返したとの事でした。
必死で我慢した彼の様子や、学校でのストレスを堪えている彼の雰囲気が男らしく自分には凄くカッコ良く観えました。
笑みが溢れましたか、『稽古で発散して帰りなさい』と伝えると全力で稽古をして帰りには すっかりいつものK君に戻っていました。
よく、生徒達が話してくれるのは学校で意地悪をされたり、嫌な事があっても道場の仲間と沢山稽古をして楽しく過ごすと全てリセットされてしまうとの事です。
女の子のAさんも同じ事を話してくれました。
本当に素晴らしい事だなと思います。
そして昨日から 審査に合格した生徒達へ新しい帯を配っています。
皆 新しい帯が似合っていました。
青帯になったY君は空手を始めて、僅か一年余りで支部内交流試合で5試合を圧倒的な強さで勝ち抜いて優勝した才能溢れる生徒です。
先日の支部内交流試合では特選の部へ出場、僅か2大会目にして準決勝まで勝ち上がりました。
惜しくも優勝した緑帯の強豪選手に破れましたが、まさに延長戦までもつれる大接戦を演じました。
本当に大人しく真面目な生徒で今後、長く続けたら凄い選手に成長する逸材です。
実は彼は、何故か緑帯のK君と一番の仲良しで二人とも、お互いに魅力を感じているようです。
無口なY君ですが、K君を前にすると 笑いを堪えられなくなり、よくじゃれたり話しをしたりしています。
そんな様子を観ていると本当に胸が熱くなります。
自分も少年時代には自分の身の安全よりも、親友達を大事にした時期がありました。
彼らを観ていると男同士の熱い友情を感じ、少年時代の記憶が鮮明に甦ります。