ニコライ・ダビドフ選手との試合。

昨年秋の第41回全日本大会でのロシア選手との対戦について書きます。
身長193センチ体重94キロの 長身選手でロシアの強豪選手です。

前年度の40回全日本大会にて、全日本重量級王者 近藤博和選手を本戦で破り、4回戦まで勝ち上がり日本でも強豪選手として知られるようになりました。

近藤選手と、そのロシア選手の試合を観て、出来れば戦いたくない嫌なタイプだなという印象がありました。

ただ手足が長いだけでなく戦い方も賢い選手ですし、ロシア選手独特の攻撃力を持っていて自分としても少なからず苦手意識がありました。

トーナメントが決まり、正直嫌でした。

試合当日までには開き直ってしまっていましたし、むしろ やる気マンマンでしたが。

初戦を勝ち抜き、ニコライ選手とは、2回戦での対戦となりました。

作戦は左右に足を使いながらインファイトして上半身やボディを叩いて効かせていき、蹴れる場面では足も蹴り、最後は根負けさせようと考えていました。

事前にビデオで研究していましたが、時おり、嫌な表情は見せますが元々そういう顔なので、粘りは絶対あるなと思っていましたから、警戒していましたし油断はしませんでした。

自分は大きな相手と戦うのは得意なので、185センチくらいまでは正直 戦いやすいのですが、過去に何度か190センチを超える選手と戦う機会がありましたが、さすがに少し大きいなと。

前回世界大会にて、日本代表にもなった大型の阿曽健太郎選手と3度、対戦した経験もありましたし初めて対戦したロシア選手が身長2メートルだったので それ以降は大きな選手は抵抗がなくなりました。

太鼓が鳴り、ダビドフ選手と向かい合いました。

気持ちは最高に燃えていました。

大きな気合いを入れ、落ち着いて相手が観えていました。
ステップを使いながら 相手の前蹴りや長いリードパンチを掻い潜りながら中へ入り、強打を浴びせていきましたが想像していたよりも胸も分厚く さすがに打たれ強いなと。
何より膝蹴りが自分の頭より高く簡単に ブンブン跳んで来るので 大きいなと思いながら目も離せずでしたが必死に叩きました。

力が半端じゃなかったですが大型選手特有のモーションの大きさが あったのでパンチや膝蹴りも良く観えていました。
中盤、あちらの肘打ちで顎を打ち抜かれ一瞬、意識が飛びましたが 倒れ込んだり、ジェスチャーする気持ちは毛頭なく、回復するまで意識朦朧としていましたが必死に叩き続けました。

強烈な一撃でした。
今その試合のビデオを観ても一瞬 自分が白目をむくのがわかるくらいでした。

本戦を打ち合い、引き分けかなと思いましたが、あちらに2本旗が上がりました。

辛うじて主審の引き分けで延長に入りました。

力が強く圧力もあり、腕で押される為 多少、横にずれてはいましたが、下がらない様に、踏ん張り続けていたので足腰がパンパンでした。

得意とするパンチの連打を出させない上手さがあり、さすがに強かったです。

自分の出したボディストレートでダビドフ選手を効かせる瞬間もありましたが終盤、後頭部に巻き付く様な膝蹴りを貰い脳を揺らされ効かされました。
結果は判定負けでした。
前年度にイゴール選手と戦った時のようなダメージもなく、悔しさは当然ありましたが精一杯戦った充実感は少しだけ ありましたし気持ちは、案外スッキリしてました。

長身の選手で細身に見えますが かなり骨格は ゴツいなという印象と膝蹴りが半端でなかったなという印象が残っています。

次に戦えば 対策を練り当然 勝つつもりです。

今年も順当に行けばロシアの強豪と戦えるチャンスがありますが今年は、かなり燃えています。

頑張ります。

押忍