極真世界王者の100人組手。

今日、土曜日、第10回世界大会王者であるロシアのタリエル.ニコラシビリ選手の100人組手が総本部の恵比寿道場にて行われます。

極真空手の歴史において10人にも満たない人間しか達成していない、100人組手の偉業。

3時間〜4時間の間に、一人で100人を相手に連続で組手を行うようですが、まさに想像を絶します。

歴代の極真空手の王者達が挑み、成功をした選手も終了後には入院を余儀なくされてきたようです。

選ばれし者だけが挑む事が出来る境地かと思われますが、新たな極真の歴史になるかと思われますので実に興味深いです。

100入組手に挑まれるロシアのタリエル,ニコラシビリ選手とは、自分自身も、第42回全日本大会の2回戦で戦いました。(本戦0-4の判定敗退でした)

必死に立ち向かいましたが、桁外れな強さを肌で感じました。

その全日本大会では7試合を勝ち抜き、極真史上初となる外国人の全日本王者に、タリエル選手が輝かれました。(翌年の第10回全世界大会でも優勝されていますが、世界大会を合わせて各大会で11大会無敗での世界大会優勝との事でした)

自分もそれまでに、世界トップのロシア人選手達とも対戦経験があったので、経験を武器にタリエル選手にも勝ちたい気持ちで一杯でした。

戦った当時、タリエル選手は、ロシア大会軽重量級、ヨーロッパ大会、全日本ウエイト制軽重量級、ロシア,ウエイト制大会での重量級優勝と、既に4冠王者でした。

余りにも強かったです。

実際に戦った自分の感覚的にまるで歯が立たなかった印象です。

初戦は同じ赤コーナーで、タリエル選手が目の前でセコンド陣とアップをしているのを後ろから観察していました。

まだ初戦を戦って勝ってもいない段階で「次はタリエルと戦うんだな、こんな選手に勝てるのかな…けど勝ちたいし、勝たなきゃな…」と考えていました。

身長こそ173センチ、体重は88キロと、ロシア選手にしては、小柄なタリエル選手を間近で観て驚いたのは彼の身体の各パーツの骨格のゴツさでした。

首周りや前腕の太さ、セコンド陣営にマッサージされている彼の脹ら脛を観た時に感じたのは、獰猛な野生の動物のようなイメージがありました。

いざ戦った際に感じたのは衝撃的な打撃力と身体の強さや、抜群のバネやスピード。

2分間の間に、倒されはしなかったもの余りにも強かったです。

極真空手で最も過酷な荒行として知られる、100人組手に挑まれるタリエル選手には、伝説的な強さでの偉業を成し遂げて頂きたいなという思いがあります。